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数字で見る土壌と肥料 【土壌編】

CECとは

【CECとは】

CEC(陽イオン交換容量)は土壌が植物の生育に必要な栄養分(カルシウム、マグネシウム、カリウムなど)を保持できる力の総量を指します。

これらの栄養分は土壌中でプラスの電気を帯びた陽イオンとして存在し、マイナス電荷を持つ粘土や腐植に吸着されます。植物は根から陽イオンを吸収するため、土壌が陽イオンを引きつける力の総量(CEC)が保肥力の指標となるのです。

【土性との関係】

土壌のCECは土壌粒子の粒径と関連しています。粒径が小さくなるほどCECは高くなる傾向があり、このために土性ごとに違いが現れます。

土性CEC
砂土0~5meq/100g
砂壌土5~10meq/100g
壌土10~15meq/100g
埴壌土10~20meq/100g
埴土15~30meq/100g

(上記の数値は一般的な目安です)

CECと土性

【メカニズムの解説】

粒径が小さい土壌(例:粘土を多く含む埴土)ほど、比表面積(単位体積あたりの表面積)が大きくなります。これにより、粒子表面の負電荷の総量が増加し、カルシウムイオンやマグネシウムイオンなどの陽イオンを強く保持できるため、CECが高くなります。反対に砂土のような粒径が大きい土壌は比表面積が小さく、陽イオン保持力が低いため、CECは低くなります。

比表面積