【pHとは】
pHは「水素イオン指数」を示す指標です。これは、液体の酸性度や塩基性度を表すための数値です。pHが低いほど酸性が強く、高いほど塩基性が強いことを意味します。
【pHは“簡潔”な表現】
液体の酸性度を表現する指標として「水素イオン濃度」があります。これは、水溶液1L中に含まれる水素イオンのモル数を表すものです。
例えば、純水には1L中に0.0000001molの水素イオンが存在します。この場合、水素イオン濃度は「0.0000001mol/L」と表現されます。
しかし、この表現方法は桁数が多く、取り扱いが不便です。そのため「1.0×10-7mol/L」という指数表現が用いられます。
さらに、この指数表記を簡潔に表現する方法を提案したのが、デンマークの化学者セーレンセンです。セーレンセンは、水素イオン濃度の指数部分のマイナス記号を除いた数値を「pH」として定義しました。上の例では、pHは7となります。
【pHと水素イオン濃度の関係】
上述のように、pHは指数に由来する数値です。そのため、pHが1つ小さくなると、水素イオン濃度は10倍になります。逆に、pHが1つ大きくなると、水素イオン濃度は10分の1になります。