【化学肥料原料の自給率】
ガソリンが原油から精製され、紙が木材から作られるように、肥料にも原料があります。
日本は化学肥料の原料となる資源(尿素の原料である石油や天然ガス、りん酸アンモニウムの原料となるりん鉱石、塩化カリウムの原料となる加里鉱石)に乏しく、そのため化学肥料の自給率は極めて低い状態です。

【化学肥料原料の輸入相手国】
輸入相手国は肥料の種類により異なりますが、特定の国に大きく依存している点が特徴です。
尿素:天然ガスの産出国であるマレーシアが全体の75%を占め、次いでベトナム、中国、サウジアラビア、韓国が続きます。
りん酸アンモニウム:世界最大のりん鉱石産出国である中国が73%を占め、次いでモロッコ、アメリカが続きます。
塩化カリウム:世界最大の加里鉱石産出国であるカナダが68%を占め、次いでイスラエル、ラオス、中国が続きます。

参考文献
農林水産省 農産局 技術普及課(2025)「肥料をめぐる情勢」 https://www.maff.go.jp/j/seisan/sien/sizai/s_hiryo/